投影型静電容量タッチパネル向け高性能DSUコントローラ

ディ・エム・シーの「新ＤＵＳコントローラ」

　ディ・エム・シー（東京都港区）は投影型静電容量タッチパネル事業強化の一環として、同社従来比で基本性能を大幅に向上した「新ＤＵＳコントローラ」を開発した。感度性能、ノイズ耐性、ペン書き性能の向上などによって、投影型静電容量方式タッチパネルの大型化対応や、厚いカバーガラスを搭載した堅ろうなタッチパネルへの適用が可能となり、７０インチ以上の大型タッチパネルへの対応が可能。

　同社は、産業機器向けを主力とするタッチパネル専門メーカー。多品種少量対応・カスタム対応や、独自の技術を取り入れた製品提案、タッチコントローラやデバイスドライバーなどを含む、トータルソリューション提供などを強みに事業を拡大している。

　同社は、先頃開催されたファインテックジャパン２０１５で、新ＤＵＳタッチコントローラと、ＩＴＯ方式よりも低抵抗のメタルメッシュ方式の組み合わせによる７０インチ大型投影型静電容量方式タッチパネルのデモを実施し、来場者の注目を集めた。

　同社は投影型静電容量タッチパネルでは、ガラス構造、フィルム構造、ＩＴＯ、メタルメッシュ、ＯＧＳ（ワン・グラス・ソリューション）など、様々な電電容量タッチパネルシリーズを用意している。

　投影型静電容量マルチタッチタイプタッチパネル「ＤＵＳ―Ｃシリーズ」は、メタルメッシュ電極のフィルム／フィルム構造タッチパネル。ＩＴＯ電極よりも抵抗値が低いメタルメッシュ方式の電極を採用することで大型化が可能。３２／４７／５５インチを標準品として準備しており、「７０インチまでの大型化が可能」（同社）という。

　用途はデジタルサイネージ、アーケードゲーム、電子黒板、タッチテーブルなどを想定する。

　タッチドライバーは、抵抗膜／静電容量どちらでも制御できる新ドライバー「ＤＭＴ―ＤＤドライバ」、検出された座標情報に応じてキーボードやマウスなどのＯＳ機能を実行する「アウトレイドライバ」などのユニークな製品をそろえている。

　アウトレイタッチパネルドライバーは、従来のドライバーがタッチされた位置に応じて座標データを検出するのに対し、検出された座標データに応じて、座標検出、キーボード、マウスなどの機能をＯＳに通知し、実行する。