電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
5月15日 150515_01 TDK 受動部品 フィルタ 移動体通信機器用

携帯端末向けノイズ対策用超小型薄膜コモンモードフィルタ


  TDKの0403サイズ薄膜コモンモード
  フィルタ・TCM0403R

 TDKは薄膜技術を応用した電子部品への取り組みを強化している。薄膜コモンモードフィルタでは、業界最小サイズ(0.45×0.3×0.23ミリメートル)で、しかも広い周波数帯域で高減衰特性を実現した新製品「TCM0403R」を開発した。スマホ、タブレットなどのノイズ対策部品としての需要を見込み、月産1千万個を予定して量産を開始した。サンプル価格は30円。

 スマホなどではデータ通信量が増加し、データ伝送の高速化が進んでいる。部品実装密度が高まり、同一機器内部の複数の伝送路が近接していることが起因で、伝送路間での通信が干渉して信号品質の劣化を誘発。そのため、広い周波数帯域で信号の品質を低下させず、ノイズを抑制する超小型のコモンモードフィルタが求められている。

 小型化と高性能化を両立するためには、巻線、積層、薄膜の3タイプの中でも薄膜タイプが有利とされている。これまで同社では薄膜コモンモードフィルタとして、04年に1210サイズを開発したのを機に、06年には1005サイズ、10年に0605サイズ、14年に0403サイズを開発し、販売してきた。

 現在では既存の0403サイズ品は2ギガヘルツ帯での減衰特性に優れているため、Wi―Fi向けとして需要が伸びている。スマホ向けでは、0605サイズ品が主力となっており、今回新たに0403サイズ品を開発したのは、さらなる小型化と800メガ―900メガヘルツ帯での高減衰特性の要求に応えるもの。

 新製品は、HDD用ヘッドで培ってきた薄膜プロセスと受動部品の材料プロセスを融合。独自のパターンニング技術を活用し、導体パターン幅を5マイクロメートルに細線化し、導体間隔もファイン化。導体高さを従来より厚くし、高精度で高アスペクト比のコイルパターンに形成した。

 携帯受信感度を改善

 これによって、500メガ―2.2ギガヘルツ近傍のコモンモード減衰特性が良好で携帯受信感度改善の効果を発揮する。また、大幅な小型化と同時に3.5Ωという低直流抵抗を実現した。

 広い周波数帯域でのノイズ対策効果がある中、850メガヘルツでのコモンモード減衰特性が27.5 デシベル を発揮するため、USB、HDMI、カメラなどの高速データ差動伝送回路での利用に最適。


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