高低差5センチの気圧変化を測定可能な高精度絶対圧センサー

　オムロンは世界最高クラスのプラスマイナス５センチメートルの高低差に相当する０.６Ｐａの気圧変化を測定できる絶対圧センサー＝写真＝を開発し、１月から量産を開始した。

　圧力検出範囲が３０ｋＰａ―１１０ｋＰａと広く、絶対圧力精度プラスマイナス１００Ｐａ、相対圧力精度３.９Ｐａ、絶対温度精度プラスマイナス２度。スマホをはじめ、タブレットＰＣ、フィットネス・健康管理向けウエアラブル端末、活動量計などに供給する。立つ、座る、寝る、倒れるなどの人の動作や、階段などの昇降を高精度に判別できる。

　気圧を検知するＭＥＭＳセンサーチップと、信号処理のＩＣチップを２.０×２.５×０.８５ミリの小型パッケージに搭載した。

　圧力検出部の可動領域を拡大することでＭＥＭＳセンサーチップの高感度化を実現。信号処理ＩＣにデジタルフィルタを内蔵し、徹底した低ノイズ化を図った。温度センサーも内蔵し、センサー周囲温度変化に対する気圧変動の影響を補正することもできる。同社従来品に比べ、１０倍高精度化した。

　平均電流４.１―２１.４μＡと消費電流を抑え、電源電圧も１.７１―３.６Ｖと、電池の長寿命化に貢献する。