電波プロダクトニュース



180227_01
日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
2月27日 180227_01 パナソニックAIS 半導体素子 ディスクリート 一般産業用

連続安定稼働が可能なMIS型GaNパワートランジスタ


[引用:パナソニック株式会社]

 パナソニックAIS社はしきい値電圧が変動せず、連続安定駆動が可能な絶縁ゲート型(MIS型)GaNパワートランジスタを開発した。

 将来の超高速GaNパワーデバイスに必要とされるMIS型トランジスタの連続安定駆動を20Aという大電流動作で初めて確認した。スイッチング周波数の大幅な高周波化により、周辺受動部品の小型化が可能となり、サーバー、基地局用電源など各種電力変換回路の高効率動作と小型化を実現できる。これまでMIS型GaNパワートランジスタはヒステリシスが生じ、大電流、高電圧での高速スイッチング動作が確認できていなかった。

 今回の開発成果は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議戦略的イノベーション創造プログラム「次世代パワーエレクトロニクス」における大阪大学、北海道大学との共同研究成果。

 ゲート―ソース間に最大ゲート電圧+10Vの電圧を印加可能。ドレイン電流20A、耐圧730V。オフ動作スイッチング時間1.9ナノ秒、オン動作4.1ナノ秒。

 アルミニウム酸窒化物(AlON)の採用と成膜プロセスの改善により、膜中の電子とラップを大幅に低減。ドレイン電流が流れ始めるゲート電圧であるしきい値電圧が変動することなく、連続スイッチングすることが可能となった。ゲート電圧10Vまでヒステリシスを抑制。MIS型GaNパワートランジスタを採用した電力変換機器の安定動作が可能になることが期待できる。

 また、掘り込み成形後の最表層を高温結晶成長で形成することでプロセスダメージを抑制。ノーマリオフ動作とヒステリシスの抑制を実現した。大電流動作に必要不可欠なゲートリセス構造導入に当たり、掘り込み形成時のプロセスダメージの低減が課題だった。

 p型ゲートを有するGITと呼ばれる独自構造のGaNトランジスタの量産で培ったSi基板上のGaNパワーデバイス作製プロセス技術を適用することで、大電流かつ高耐圧動作を実現した。


| 全新製品情報 | 一般電子部品:製品別リスト |
|
電子デバイス:製品別リスト | 電子デバイス:用途別リスト|
|
ホームページへ戻る | 次データへ |