電波プロダクトニュース



180622_02
日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
6月22日 180622_02 日本電波工業 受動部品 発振子・共振子、振動子 通信インフラ用

振動の影響を受けにくい低加速度感度の温度補償水晶発振器「NT2016S」「NT3225S」


日本電波のTCXO「NT2016S」(小型品)と
「NT3225S」(高精度品)

[引用:日本電波工業株式会社]

 日本電波工業は、振動の影響を受けにくい低加速度感度(Low g―Sensitivity)の温度補償水晶発振器(TCXO)を開発し、サンプル出荷を開始した。2016サイズで厚み0.7ミリメートルサイズの小型パッケージ品、および3225サイズ、1.1ミリメートル厚でStratum3規格・ITU―T TR―G8262規格に対応した高精度品の2種をラインアップ。通常の発振器と比較して約10倍の性能となる振動の低感度特性を実現した。

 フォトリソグラフィ技術、応力解析シミュレーションを用いて、耐振動性能に優れた新しいTCXOを開発したもの。業界最高レベルである加速度感度0.1ppb/G以下という低感度を実現し、通常の同サイズTCXOと比べて約10倍以上優れた性能を達成した。

 MEMS発振器と比べても優れていることを確認している。

 5G/LTE高速通信や4K・8K映像通信、車載通信機器およびIoTなど、情報通信の進展は目覚ましい。これらの高速通信を支えるためには高安定、高品質な発振器が要求されている。

 これに伴い、屋外設置による様々な設置環境からの振動、また機器の冷却ファンによる振動、さらにはドローンに搭載される通信装置など、システム稼働中における様々な振動が発振器に伝わることで、通信品質の劣化を招くことが懸念されている。また、通信方式においても進化する多値変調システムではその影響が課題となっている。

 今回のTCXOを用いることで、ユーザーの使用する幅広い環境下において、機器の高安定で高品質な性能向上に貢献できる。

 引き続き同社は、水晶発振器など水晶デバイス製品へこの技術を幅広く適用し、高品質な高速通信の発展に寄与していきたいとしている。

低加速度感度(Low g−Sensitivity)

 加速度感度が低いことを指し、重力加速度1G当たりの周波数の変化量で表す。数値が小さいほど振動による影響が少ないことを示す。

多値変調システム

 位相と振幅の両方を利用して電波や電気信号にデータを載せる変復調システムのこと。LTE移動体通信、Wi―Fi、光通信などに利用されている。伝送効率が高く多くの情報を伝送できる一方、その分ノイズに弱いとされている。


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