世界最小のフィルムコンデンサ

神栄キャパシタの メタライズドポリプロピレンフィルムコンデンサ 「ＬＥＸＡ７４５シリーズ」

　神栄キャパシタ（神戸市中央区、奥村武久社長）は、２.０μm以下の極薄メタライズドポリプロピレンフィルムを採用した、世界最小の大容量メタライズドポリプロピレンフィルムコンデンサ「ＬＥＸＡ７４５シリーズ」を開発し、エンジニアリングサンプル出荷を開始した。２.０μm以下厚のメタライズドポリプロピレンフィルムコンデンサの製品化は業界で初めて。

　定格電圧４５０ＤＣＶ、静電容量１０―４７０μＦ、使用温度範囲-４０―+８５度（電圧軽減で１０５度まで対応可能）。静電容量６８μＦ品で外形寸法３１×３４×２３.５mm、１００μＦ品で４１×３６×２２.５mm、４７０μＦ品で５７×５４.５×４１mm。２.０μm厚の同社従来品に比べ体積で３分の１、実装面積で２分の１に小型化した。難燃樹脂ケースＵＬ９４Ｖ―０を採用したケースタイプ。

　定格電圧４５０ＶＤＣ同容量域のアルミ電解コンデンサと比べても、２.０μm厚の同社従来品で４００％前後だった実装面積を約２００％前後（デッドスペース比較では１５０％前後）までに抑えた。

　アルミ電解コンデンサの容量域をカバーできたことから、長寿命が求められる産業機器や製品信頼性が要求される回路などの需要を見込んでいる。

　定格電圧６００ＶＤＣ品の開発を終え、性能評価中。９００ＶＤＣ品の開発にも取りかかっている。４５０／６００／９００ＶＤＣいずれも、フィルムコンデンサを生産する長野工場（長野県東御市）で１年以内の量産を目指している。

　２.０μm厚の同社従来品同様、東レＫＰフィルム（兵庫県加古川市）から、同極薄メタライズドポリプロピレンフィルムの供給を受け、１６年から同フィルムコンデンサの開発を進めていた。

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