無線対応32ビットマイコンにバリュー・ラインを追加

無線通信機能を搭載した 32ビットマイコン「STM32WBx0」

　STマイクロエレクトロニクス（ST）は、無線対応32ビットマイクロコントローラ（マイコン）のSTM32WBシリーズに、新たにバリュー・ライン「STM32WB50x」を追加した。

　STM32WB55システム・オン・チップの完全な派生品としてピン互換性を持ち、ブルートゥース5.0やZigBee3.0、OpenThreadをサポートするコスト重視のネットワーク接続機器向け製品。

　ブルートゥース5.0モードの100デシベルや802.15.4モードにおける104デシベルなど、優れたリンク・バジェットを提供する。

　アプリケーション・ソフトウエア実行用のArm Cortex-M４プロセッサと、プロトコル・スタックやセキュリティ機能といった無線サブシステム実行用のCortex-M０＋プロセッサを搭載しているため、それぞれの処理が高度に分離され、リアルタイムの処理を要する無線通信アプリケーションに適している。

　STM32WB50は、バリュー・ラインとして低コストで入手しやすいだけでなく、AES-256やそのほか基本的なセキュリティ機能を搭載し、堅ろうなアプリケーションを実現する。また、1メガバイトフラッシュメモリーと128キロバイトRAMを内蔵しており、OTA（Over The Air）によるプロトコル・スタックのアップデートが可能。

　低消費電力モードも使用可能で、省電力アプリケーションにも適している。無線信号調整用のバラン回路内蔵のほか、最少で基板層数を2層まで削減できるパッケージになっており、部品数や基板コストを削減できる。

　STM32WB50は、STM32WB55と同様にSTM32Cube開発エコシステムを活用できる。

　現在量産中で、QFN48パッケージで提供する。大量購入時の参考価格は約1.89ドル。

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