電波プロダクトニュース



200408_02
日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
4月8日 200408_02 ケル 接続部品 コネクタ・プラグ・ジャック・ソケット 通信インフラ用

最大32ギガbpsの高速差動伝送に対応する0.55ミリピッチ高性能同軸ハーネス


ケルの0.55ミリピッチ高性能同軸ハーネス「TSLシリーズ」

 ケルは、次世代高速通信規格5Gなどをターゲットとした戦略的製品として、最大32ギガbpsの高速差動伝送に対応する0.55ミリピッチ高性能同軸ハーネス「TSLシリーズ」を開発し、販売を開始した。高速伝送に特化した次世代ハーネスとして、5Gや4K・8K放送機器などの用途への提案を強化し、主力製品の一つに育成していく方針。

 TSLシリーズは、市場で要求されるさらなる高速伝送に対応した次世代ハーネス。最大32ギガbpsの高速差動伝送に対応する(31極)。

ノイズ対策を強化

 同製品は、高速伝送を実現するため、コネクタの材料・形状・寸法調整によるインピーダンスコントロールに加え、グランドの落とし方や伝送経路をなだらかにすることで、共振対策を行っている。接触信頼性に関わる有効嵌合長は0.5ミリメートルで設定し、インサートの滑り込み量を削減している。伝送特性に関わるスタブ長の設計も最適化し、減衰量を改善している。このほか、従来の極細同軸ケーブル用コネクタで既に採用している多点グランド機構や、金属シェルカバーでコネクタ全体を囲い込む構造を継承し、ノイズ対策を強化している。

 同シリーズは、東京特殊電線(TOTOKU社)の高性能ケーブル「RUOTA(ルオータ)」と組み合わせることで、低損失・低スキューを実現している。

 さらに、ハーネス製品としてケルが品質を保証する。同社の指定工場でハーネスアセンブリを行い、同社で全数検査をしたうえで納品するため、ユーザーは安心して使用できる。性能はRUOTA AWG#32、ケーブル長1000ミリメートルまでであればペア内スキュー10psを保証する。

 同シリーズは、クリック感のある良好なロック構造を有している。コネクタにプルテープが付属し、テープを引くことでロック解除と同時に抜去が可能で、作業性の向上を図っている。

初年度10万個目標

 同シリーズはハーネス製品として提供するため、プラグ側コネクタ単体での販売は行わない。初年度販売数量は10万個を目標とし、今後の新しい主力製品に育成していく。

 TSLシリーズは、10ギガbps以上の高速差動伝送が必要な機器に最適な製品として、今後、幅広い分野への拡販を推進する。ターゲット市場としては@5G、IoT周辺機器A放送/画像機器(IP伝送装置、4K/8Kカメラ、ビデオサーバー)B通信機器(固定・移動体通信装置、スペクトラムアナライザ、サーバー)C医療機器(画像診断装置、メディカルカメラ)D車載機器(車載カメラ、ADAS)など。

 主な仕様は、定格電流は1端子につき0.8A(RUOTA使用時)。接触抵抗100mΩ以下。耐電圧AC200V、1分間。絶縁抵抗DC250V、100MΩ以上。使用温度範囲マイナス40-プラス85度。挿抜耐久性100回。適合ケーブルはAWG#32/36同軸ケーブル。


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