電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
11月7日061107_03 ローム 半導体集積回路 専用IC 一般民生用

白モノ家電等向け音声と高音質な音楽再生も同時に実現可能な音声発声用ADPCMデコーダLSI




 ロームは、音声発声用ADPCMデコーダLSI「BU8844FV」を開発し、9月から量産を開始した。既存回路システムに加えることで、操作や警告などを、音から簡単に音声に替えたユニバーサルデザインを実現できる。業界初の「おしゃべりLSIシリーズ」として、幅広い需要を見込んでいる。サンプル価格500円/個。炊飯器、湯沸かしポット、IHクッキングヒーターなどの白モノ家電を中心に、引き合いが活発なことから、現在の月産能力50万個を、来春同300万個に増やす。


  音声発声用ADPCMデコーダLSI「BU8844FV」は、0.18マイクロメートルCMOSプロセスを用い、128バイトデータFIFO、ADPCMデコーダ、11ビットモノラルDACを1チップ化し、業界初の音声発声用ADPCMデコーダLSIに仕上げた。

  音声発声の仕組みは、サウンドレコーダなどを使って録音した音声(Waveファイル)を、同社のADPCMエンコードソフトウエア(CD−ROM版、無料)でADPCM音声データに置き換える。

  CPUのプログラムエリアのフラッシュメモリーなどの外部メモリーに、ADPCM音声データを格納する。格納したADPCM音声データをCPU制御で今回のBU8844FVにまとめて転送し、音声データに変換し、スピーカアンプで増幅してスピーカから発声させる。

  CPUの転送レートに合わせて、サンプリングレートを4キロヘルツから48キロヘルツまで、1キロヘルツ単位で設定できる。音声圧縮されたADPCMだけでなく、音楽データで使われている16ビットPCMデータも使用できるなど、音声だけでなく、高音質な音楽再生も同時に実現できる。

  CPUは、クロック周波数2メガヘルツ以上、I2Cインターフェイス、スピーカアンプとの同期用の汎用ポート(Mute信号用)が必要。

 消費電流を約6分の1に

  0.18マイクロメートルCMOSプロセスにより、従来の音声合成LSIで8−10ミリアンペアだった消費電流を1.3ミリアンペアと約6分の1に抑えた。電源電圧3ボルト。パッケージは、16ピンSSOPを採用した。

  前工程はローム本社(京都)、後工程はローム エレクトロニクス フィリピンでそれぞれ行っている。

  今後「おしゃべりLSIシリーズ」のラインアップを進める。年内には現在、外付けとなっているスピーカアンプ内蔵品や、電源電圧5ボルト対応品などのサンプル出荷を予定している。


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